みなさん、こんにちは。ウェルスナビCEOの柴山です。
新型コロナウイルスの感染拡大により、世界の金融市場で混乱が続いています。このような状況の中、このまま積立投資を続けていってよいのだろうかと、不安を感じていらっしゃる方も多いのではないでしょうか。
今回、お伝えしたいポイントは3つあります。
第1に、長期・積立・分散による資産運用は、コロナ・ショックのような経済危機を乗り越えるうえで、非常に重要だということです。第2に、積立はこうした経済危機の時にこそ、効果が発揮されるということです。そして第3に、もしも今、経済的に苦しければ、無理をしてまで積立を続ける必要はないということです。
長期・積立・分散の重要性
まず第1に、長期・積立・分散による資産運用は、10年、20年あるいは30年かけて、豊かな老後に向けて資産を形成していくという考え方に基づくものです。やがて世界経済が回復して、10年後20年後には今よりも成長していると考えるならば、長期・積立・分散による資産運用は、経済危機を乗り越えて、資産を増やしていくことでしょう。
実際に、1992年から25年間を振り返ってみると、「100年に一度の危機」と言われたリーマン・ショックをはじめ、私たちは金融危機を何度も経験してきましたが、時間をかけてそのマイナスを取り返し、世界経済はむしろ成長しています。
これは、世界経済全体がリーマン・ショックなどを乗り越えて、中長期的には大きく成長してきたからです。
世界経済が今回の危機も乗り越え、そして10年後、20年後には、より大きく成長していると考えるならば、「長期・積立・分散」による資産運用を続けていくことが重要です。
積立は経済危機のときこそ効果を発揮
第2のポイントは、積立はこうした経済危機のときにこそ、効果を発揮するということです。ここで2つのケースについて、くらべてみたいと思います。株価が大きく下落し、やがて戻ることを仮定した場合を考えます。
1つは、積立投資をやめてしまうAさんのケース。もう1つは、積立投資をやめずに、ずっと続けていくBさんのケースです。
まず、積立をやめてしまうAさんのケースでは、株価が下がった後に、元の水準に戻っても、リターンはプラスマイナスゼロです。
株価が下がったときに積立をやめてしまうと、安く買える機会を減らすことになり、積立のメリットを生かせなくなってしまう可能性があります。
一方、積立を続けるBさんのケースでは、株価が元の水準に戻るだけで、プラスのリターンになります。その理由は、株価が下がったときに安く買った株は、株価の回復とともに値上がりし、プラスのリターンを生むからです。
したがって、今回のような経済危機が発生している時にこそ、積立を続けていくことが重要です。積立を続けることで、リスクを軽減することができますし、特に「これから相場が下がるのではないか」と心配な場合には、着実に買い続ける「積立投資」をお勧めします。
10年、20年あるいは30年かけて資産を積み上げていく効果を、身をもって感じることができるのではないでしょうか。
無理して積み立てる必要はない
そして、第3のポイントは、このような経済危機の中では、無理をしてまで積立を続ける必要はないということです。
新型コロナウイルスの感染拡大による影響によって、お仕事の内容によっては、積立を続ける経済的な余裕がなくなってしまったという方もいらっしゃるのではないでしょうか。そのような場合には、もちろん積立を続ける必要はありません。
豊かな老後に向けた資産運用は、決して無理して行うべき性質のものではないからです。
日本における新型コロナウイルスの感染拡大は、いまだ終わりが見えない状況です。経済的にも精神的に過酷な日々が続いていますが、どうか皆さまとご家族の健康を第一に、お気をつけてお過ごしください。
ウェルスナビは資産運用のパートナーとして、このような経済危機においても、これまで同様、皆さま一人ひとりの豊かな老後のためにサポートを続けてまいります。
- コラムに関する注意事項
- 本資料の情報は、公開日時点のものです。公開日時点で一般に信頼できると思われる情報に基づいて作成していますが、情報の正確性や完全性を保証していません。当社は、新しい情報や将来の出来事その他の情報について、更新又は訂正する義務を負いません。
本資料は断定的判断を提供するものではありません。最終的な決定は、お客様自身で判断するものとし、当社はこれに一切関与せず、一切の責任を負いません。
本資料に基づいて被ったいかなる損害についても、当社は一切の責任を負いません。