コラム

出金するなら、いつが良い?

出金するなら、いつが良い?

資産運用をして損益がプラスになると、利益が出ているうちに出金(売却)したくなりますよね。出金手続きのボタンを押す前に、ひとつ思い出していただきたいことがあります。それは、WealthNaviが「長期・積立・分散」の資産運用だということです。

「長期・積立・分散」は、世界中に幅広く分散投資をして、長期で資産がプラスになることをめざす資産運用です。

こちらのグラフをご覧ください。世界全体の株に1990年から長期投資した場合のパフォーマンスになります。株価は上昇と下落を繰り返しながら、約30年間で6倍以上に成長しています。

世界株のパフォーマンス(配当込)
1990年1月から2020年4月までの約30年間

世界株のパフォーマンス(配当込)1990年1月から2020年4月までの約30年間

※世界株として、MSCIオールカントリー・ワールド・インデックスの月次データを1989年末を100としたものを使用。手数料や税金は考慮していない。

1〜2ヶ月、2〜3年といった運用期間で出金してしまうと、長期で期待できる大きなリターンを逃してしまうことになりかねません。

利益確定のデメリット

相場が上昇して損益がプラスのうちに利益を確保したくなるのは、自然な気持ちだと思います。投資の専門用語で「利益確定」という言葉があるくらい、利益を確定させるために出金(売却)したくなるというのは、人間の自然な感情なのかもしれません。

ただ、この利益確定は、個別株への集中投資などに対するテクニックであって、世界中に幅広く分散投資をするWealthNaviでは、実は必要ないのです。

個別株への集中投資というのは、短期で大きな値動きにさらされる可能性があります。上がったり下がったり繰り返していく中で、その利益が出るタイミングを見極めなければなりません。

一方で、世界中に幅広く分散投資をするWealthNaviは、リスクを抑えながら、長期間じっくりと保有し続ける資産運用です。さらに、「長期・積立・分散」の資産運用では、利益確定はデメリットになる可能性もあります。

長期・積立・分散を行う上で、利益確定のデメリット

長期・積立・分散を行う上で、利益確定のデメリット

個別株の投資のところでお話しした通り、出金(売却)はタイミングを見計らわなくてはなりません。そして、運良く、売却して利益が出たとしても、その利益に対して約20%の税金がかかります。

さらに、資産運用を再開(再投資)しようとするときも、税金を納めた分運用元本が減ってしまい、複利の効果が小さくなってしまう可能性があるのです。

いつ出金したら良いか

それは、相場の動きに関係なく、資産を使うとき、資金が必要なときです。

現役世代のうちに、老後の資産形成のためにコツコツと資産運用を続けるわけですが、この間にも想定外のことが起きる可能性はあります。

資産を蓄える時期と使う時期(イメージ図)

資産を蓄える時期と使う時期(イメージ図)

想定外の出費、不測の事態に見舞われたときは、必要な分だけを引き出すという考え方は変わりませんし、やがて退職して、資産を蓄える時期から使う時期に移行したとしても、考え方は同じです。

そして、この退職後ですが、いきなり資産運用をやめるのではなく、資産運用を続けながら、使う分だけ引き出していく(出金する)ことで、資産が減っていくスピードを和らげることができます。

必要なときに、必要な額を出金する。それ以外のときは、あらかじめ決めた方針で資産運用を続けていきましょう。

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