コラム

資産運用の守りと攻め①〜大切なのはどちら?~

資産運用の守りと攻め①〜大切なのはどちら?~

資産運用は、安定性を重視する「守り」と、大きなリターンを狙う「攻め」に分けて考えることができます。リターンは大きい方が好ましいですが、ボクシングでガードをおろそかにするとすぐに倒されてしまいかねないように、資産運用でも守りを軽視したら大きな痛手を被ることになりかねません。

この連載では、資産運用の守りと攻めのバランスについて解説します。

「将来への備え」と「短期のリターン」は両立可能?

「老後の生活に備えよう」「子どもが生まれたので教育資金を蓄えよう」など、将来のライフイベントを見据えて資産運用を始めた方は多いでしょう。大切な将来のための資金ですから、大きく損をすることのないように、リスクを抑えながらリターンを狙いたいものです。

一方で、資産運用の目的は必ずしも1人1つとは限りません。将来に備えるために資産運用をしているけれど、実はそれとは別の運用ニーズを持っている場合もあるでしょう。

たとえば、「市況を見て個別株を売買し、短期間で大きなリターンも狙いたい」というのはよくある話です。ウェルスナビのお客様でも、資産運用に慣れてきたタイミングでそのようなニーズが芽生える方もいます。

あるいは、「AI(人工知能)のような急成長が期待できるテーマに投資したい」「よく利用するサービスなので、株主優待を受けたい」といったニーズもあるかもしれません。

ここで注意が必要なのは、個別株の売買や特定のテーマへの投資は、比較的リスクが高くなるという点です。リスクを取った分だけ大きなリターンを得られるかもしれませんが、反対に大きく損をする可能性も高まります。

将来に備えようと安定性を重視した資産運用を始めたのに、一方でリスクを取って高いリターンを追求しようとするのは、なんだか矛盾しているようにも思えます。興味があったとしても、手を出すべきではないのでしょうか。

資産運用の中心は「守り」

結論から言えば、決してそうではありません。リスクが相対的に高くなることを理解し、かつそれを受け入れられるのであれば、やってみるのはありでしょう。

ただし、大前提としては、安定性を重視した「守り」の資産運用があくまでも中心であるということです。個別株の売買など「攻め」は一部にとどめ、仮に損失が生じたとしても、全体への影響が大きくならないようにしておく必要があります。

このような資産運用の考え方は、「コア・サテライト戦略(運用)」として知られており、図にすると以下のようになります。コアは中核、サテライトは衛星の意味です。

あるべき資産運用の全体像

コア・サテライト戦略のイメージ図

あるべき資産運用の全体像

「コア・サテライト戦略(運用)」については、次回のコラムで詳しく説明します。ここではまず、おおまかなイメージを掴んでおいてください。

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