コラム

分散投資ってなに?②~異なる値動きが大切です~

分散投資ってなに?②~異なる値動きが大切です~

投資の対象が何であれ、大きな損失を避けたいのであれば、1つの銘柄だけにお金を集中させないことです。たとえば2つの銘柄を持つことで、一方が値下がりしてももう一方が値上がりし、全体では損失を防げるかもしれません。こうした効果を高めるには、値動きが異なる資産の組み合わせを意識することが大切です。

1つよりも2つに投資をする

株や債券の価格は上がったり下がったりを繰り返します。投資において、このようなブレをなくすことはできませんが、小さくする(大きな損が出にくくする)ことは可能です。その方法が、分散投資です。

分散投資の第一歩は、1つではなく複数の銘柄に投資をすることです。たとえば、A社の株だけに投資をした場合、A社が倒産すれば株の価値はゼロになります。しかし、B社の株にも同額を投資していたら、A社が倒産しても全体の損失は半分に抑えられます。

どれくらいの銘柄に分散投資をすれば十分なのかは一概に言えませんが、2つよりは3つ、3つよりは4つを保有した方がリスクは抑えられます。もし100社の株に同額を投資したとしたら、1社が倒産しても1%の損失で済むことになります。

値動きの異なる資産の組み合わせが有効

ここで注意したいのは、単に保有銘柄を増やせばいいというわけではない点です。大切なのは、値動きが異なるものを組み合わせることです。

たとえば、国内の銀行株だけに投資をしたとしても、金利環境や基本的なビジネスモデルは同じであるため、値動きは似通ってしまいがちです。分散投資としては十分ではありません。

分散効果をより高める1つの方法は、債券や金など、株とは異なる資産を組み合わせることです。これを「資産の分散」といいます。

一般に、景気が冷え込み株価が下落する局面では、債券や金は値上がりしやすくなります。株を含む資産全体としては、下の図のようにリスクを抑える効果が期待できることになります。

異なる値動きの資産を組み合わせるとリスクを抑えられる

2つの資産に分散投資をした際のリターンの変動(イメージ図)

異なる値動きの資産を組み合わせるとリスクを抑えられる

分散投資はサッカーチームを作るようなもの

このような資産の組み合わせ方を考えることは、サッカーチームを作るようなものかもしれません。

サッカーでは、得点力のある選手を11人そろえても試合には勝てません。守りの名手や攻守に貢献できる選手など、異なった特長を持つ選手が集まることで安定的に勝てるチームになります。

分散投資にも、同じことが言えるのではないでしょうか。似たもの同士の資産だけでチームを作ったら、大量失点により大敗してしまいかねません。さまざまな資産をバランスよくそろえることで、失点を防ぎつつゴールを狙いたいものです(※1)。

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