子どもの将来を応援できるように資産形成をしたい!30代Yさんのリアルなお金事情
今回紹介するのは30代で営業職をされているYさん。旦那さんと5歳のお子さんの3人家族で、家計管理や資産運用は旦那さん主体で行われているそうです。そんなYさんの家庭では、家計管理・保険・資産運用についてどのような取り組みをしているのでしょうか。
「資産運用の第1歩を踏み出したきっかけ」「どうやって資産を築いたのか」「将来をどのように考えているのか」をインタビューしました。
家計管理は夫がスプレッドシートに収支をまとめ、共有している
ーー家計管理はどのような方法で行っていますか?
夫がスプレッドシートに収支をまとめて、夫婦で共有する形で家計管理を行っています。
私はクレジットカードとアプリを連携して、支出だけを把握しています。夫婦間で貯金額の話になることがないので、具体的な金額は把握していません。
あと最近、夫婦のお財布を別にしたんです。お互い同じ金額を家族口座に入れて光熱費や子どものお金などはそこから払い、住宅ローンは夫、食費は私といった分担になりました。
ーー「最近、お財布を別にした」とのことですが、以前はどのようにされていたのでしょうか?
以前までは、お互いの給料を家族口座(夫婦共有の財布)に入れていました。
各々が最低限のお小遣いだけを取って、残りを共有する形です。
ーー財布を別々にされたのは、何か理由があったのですか?
財布が一緒だと、高めの買い物をするたびに相談しなければならず、お互いに不自由さを感じていました。
また財布を分けることで、毎月の給与額が明確になるので、仕事のモチベーションにも繋がるかなと。定期的に夫婦で相談して、家計管理のやり方を見直すようにしています。
交際当時からお金の価値観を共有。意識が高まったのは子どもの誕生がきっかけ
ーー旦那さん主導で家計管理をされていると伺いましたが、そもそも家計管理をはじめたのはいつ頃からですか?
結婚してからです。付き合っていたころからお金に関する価値観の共有はしていました。
元々は私がお金の管理をしていたんですが、マイホーム購入がきっかけで夫に任せるようになりました。私ではたんす預金になってしまうので…。
ーー家計管理の意識が高まったきっかけなどはありましたか?
子どもが生まれてから、さらに意識が高くなりました。
「私たちのお金の都合で子どもの選択肢を狭めたくない」「子どもの将来を応援できるような資産形成をやっていきたいね」と夫婦で話してます。
また、マイホームの購入で支出が増えたことも、きっかけの1つです。
保険について「わからない」と感じることが多いので、漠然とした不安がある
ーー現在はどのような保険に入っていますか?
今の加入している保険は夫婦それぞれ1本ずつで保険料はそれぞれ3,500円くらいです。
医療保険や貯蓄型の保険には入っていません。
子どもが生まれるタイミングで多くの保険に入りましたが、今はほとんど解約しています。
今入っているのは、死亡時に保険金がでる掛け捨ての生命保険のみです。
当時払っていた保険料は、掛け捨てのものが私2,000円弱、夫5,000円弱だったと思います。積立型の保険の保険料は、月2~3万円くらいでした。
ーーかなり保険を厳選されている印象ですが、ご夫婦で話し合われて今の状態に落ち着いたのでしょうか?
私は厳選にほとんど関わっておらず、夫が保険の見直しをしました。
結果的に残った保険は少なめだったので「もう少し保険に入ったほうが良いのでは」と夫に相談してみたのですが。
夫の保険に対する考え方は「何かある確率がそもそも低い」「高額医療費制度がある」「保険料を払わずに貯蓄に回すべき」でした。
なので、個人的には漠然とした不安があるものの「よくわからない」というのが正直なところです。ただ最近、会社の保険や団体保険があると知ったので、加入を検討したいなと思っています。
ーー「漠然とした不安がある」とのことですが、どうすれば解決できると思いますか?
予期せぬことが起こった場合に、保険に入ってたらこれくらいの保障がある、入っていなくてもこれくらいの貯蓄があれば問題ないといった、具体的なシミュレーションがあれば安心できるのかなと思います。自分で計算したりはできないので、具体的な数値を示してもらって、可視化して比較できるものがあれば、納得感が得られるのではと思います。
資産運用は夫のほうが得意なので任せている
ーーお金をふやすために、Yさんのご家庭では資産運用などはされていますか?
私個人では、確定拠出年金を行っています。iDeCo(個人型確定拠出年金)ではなく、会社の福利厚生の一環のもの(企業型DC)です。給与天引きなどはなく、全額会社負担、金額は月1~2万円です。収支はプラスになっていて、運用成績も好調です。運用商品は自分で選んでいて、見直しも可能だと思います。
それとは別に、NISAもはじめようと思って新NISAの口座も既に開設済みなんですが、商品選びでなにを購入すればいいか迷ってしまい…。運用をはじめる前の段階で止まっています。
夫はiDeCoやNISAで投資信託をやっていて、投資用マンション(1Kのマンション1部屋)も持っています。iDeCoやNISAの運用は上手くいっていて、投資用マンションはローンの返済額と家賃収入が同じくらいで、老後の資産収入目的で行っていると聞いています。
ーーお二人とも資産運用をしっかりとされているのですね。旦那さんと資産運用について話されることはありますか?
あまりないですね。私がそれほど興味がないので深く聞かないというのもあります。
投資信託のことも、確定拠出年金をはじめるころに話した程度で、内容も覚えていません。
夫が投資用マンションを購入する際なども、何カ月間か一人で考えていたみたいですが、相談はほとんどありませんでした。少し不安ではありましたが、信頼しているので任せています。
資産運用の意識が高まったきっかけはマイホームの購入
ーーしっかりと資産運用をされているように感じましたが、資産運用をはじめられた(意識が高まった)タイミングはありましたか?
iDeCoや保険は子どもが生まれたころからしていましたが、資産運用について(夫が)よく考えるようになったのは家を買った頃からだと思います。大きな支出があって、お金をふやしたいと考えたんじゃないでしょうか。
ーー資産運用は旦那さんメインでされているようですが、Yさんは資産運用についてどのように考えていますか?
一定のリスクはありますが、資産運用をやること自体にマイナスなイメージは持っていません。最近、YouTubeなどで資産運用について学んでいます。やるべき理由やメリットは理解しているものの、自分でやるのは難しそうです。
ただ、夫から「リターンがプラスになっている運用成績」を見せてもらったこともあり、私もやってみたいと感じています。
家計管理・保険・資産運用の今後について
ーー家計管理は最近見直されたとのことでしたが、今後どうしたいなどのお考えはありますか?
「最近、夫婦のお財布を別にした」と話しましたが、それが正解とも思っていません。その時々で考え方や状況は変わるので、定期的に夫と相談しながら私たちにあった家計管理をしていきたいです。
ーー保険についてはいかがでしょうか?今後見直しをされる予定はありますか?
保険も定期的に見直すつもりです。
今は加入している保険が少なく、安心感がないので、漠然とした不安につながっている気がします。私の気持ちの問題でもある気がするので、家族で高い保険に入る必要はなく、個人で安い保険に入れば、十分な安心材料になるかもしれません。
ーー資産運用について、今後どうしたいといったお考えはありますか?
(夫が)投資に充てている割合が大きいので、万が一どちらかが働けなくなって、世帯年収が減った時に今のお金を維持できるのかという不安があります。なので、家族として投資する割合を増やすつもりはありませんが、個人としては新NISAなどをやりたいと思っています。
ウェルスガイドからのワンポイントアドバイス
定期的にご夫婦で話し合いをされているのが素晴らしく、ライフイベントごとに、家計管理・保険を見直されており、無駄が少ない資産形成をされています。
「お金が理由で、子どもの選択肢を狭めたくない」というのが、Yさんのご家庭の「資産形成をする目的」といえるので、今後もその目的を見失うことなく継続してください。
Yさんのご家庭のお金事情をより良くするポイントは以下の3点です。
① 死亡リスクにしっかり備える
旦那さんから「何もなければ保険は無駄」とコメントがありましたが、まさにその通りです。公的保険もあるので、ある程度の貯蓄があれば心配する必要はないでしょう。強いて挙げれば、「夫婦のどちらかが若くして死亡する」など、発生確率は低いが起こると今の生活が維持できなくなるリスクに対しては、保険を検討してもよいでしょう。
② 借入額と金利を確認する
投資用マンションローンは、一般的な住宅ローンより1〜2%金利が高い傾向にあります。将来的に、金利負担を減らすための借り換えも検討できるので、借入金額と金利だけでも確認してはいかがでしょうか。
③ 少額からでも投資をはじめる
「運用状況をチェックするのが楽しい」とのことでしたので、少額の新NISAなどを活用しての積み立て投資がおすすめです。資産運用の基本(長期・積立・分散)を徹底することで、少ないリスクで大きな学びや利益が期待できます。