WealthNaviのような「長期・積立・分散」の資産運用は、10年、20年と時間をかけることで資産を大きく増やすことを狙います。WealthNaviのお客様の多くは、長い目で将来に備えるために資産運用をしています。(※1)
ただ、将来に備えて資産運用をしていても、「いつまでにいくら蓄えればいいか」「今の積立額で十分なのか」と疑問を抱く方もいらっしゃるのではないでしょうか。
こんなとき役に立つのが、ライフプランです。仕事やスポーツ、ダイエットなど、長期の取り組みを成功させたいときには、最初に目標を立てることが多いのではないでしょうか。ライフプランでは、いつの時点でどのくらいの蓄えが必要かを把握し、資産運用の目標を見える化します。
目標を見える化することで、いま自分がどこを歩いているのか、これからどう歩いていけばよいかがわかります。今回のコラムでは、ライフプランを考える際に一番のポイントとなる老後資金にフォーカスして考えてみましょう。
必要な老後資金を知る
老後資金はどのくらい必要なのでしょうか?
働いている間は、月々の収入から支出を差し引いた分を、資産として蓄えていきます。退職後は、蓄えた資産を使いながら生活することになります。つまり、退職までに老後資金を蓄えておく必要があります。
「資産を蓄える」期間と「資産を使う」期間
必要な老後資金を知るために、まずは退職後の平均的な生活を見てみましょう。
統計データによれば、退職後の夫婦世帯では、生活費や教養娯楽費などで月に約26万円を支出しています。対して、年金など月々の収入は約21万円です。年金などの収入で足りない約5万円は、退職までに蓄えた資産から引き出して使っていることがわかります。(※2)
もちろん、これはあくまで平均的な姿であり、いつまで働くか、どのような生活を送りたいかなどによって、必要な老後資金は一人ひとり異なります。自分に合った金額を考える際には、不測の事態に備えるという意味でも、ゆとりを持って備えておくのが安心でしょう。
足りない分は蓄えた資産から
退職後の生活費と期間の目安がわかれば、老後資金を計算することができます。
60歳で退職した後、先ほど例に出したような生活が100歳まで続くとすると、2,400万円(5万円×12カ月×40年)程度を、退職時に備えていればよいことがわかります。この2,400万円という金額が、資産運用の目標になります。
必要な老後資金が資産運用の目標になる
目標達成への計画を立てる
必要な老後資金、つまり資産運用の目標が決まれば、次はどのように目標を達成するかを考えます。ここでは、すでに手元にある余裕資金に加え、毎月の収入からどれだけ投資にまわせばいいかを計算します。
次のようなケースを見てみましょう。
・現在30歳で30年後に退職する
・必要な老後資金は2,400万円
・手元に300万円の余裕資金がある
・年3%の利回りが得られるとする
このケースでは、毎月3万円を積立投資することで目標を達成できます。なお毎月の積立額を4万円に増やせば、目標を上回る金額を蓄えられます。
目標を達成できる積立額を考える
ただ、積立額を2万円に減らすと資産は60歳時点では約1,800万円となり、目標とする2,400万円には届かなくなります。このように、目標を達成するための金額を毎月積み立てることが難しい場合は、働く期間(資産を蓄える期間)を延ばすことで、目標を達成するという方法もあるでしょう。
働く期間を延ばして目標を達成する
必要な老後資金がどの程度かわからなければ、「長期・積立・分散」の資産運用で備えているのに不安になったり、過度に節約して現在の生活を楽しめなくなるかもしれません。ライフプランを立てて目標がはっきりすれば、前向きに打ち手を考えることができます。
ライフプランには住宅費や教育費など大きな支出を伴うイベントに着目した考え方もありますが、今回はよりシンプルに、老後資金に注目した考え方をご紹介しました。ライフプランの考え方も参考にして、計画的に資産運用を行っていきましょう。
- 2019年2月21日に実施したWealthNaviのユーザーへのアンケートでの質問「WealthNaviをどのくらいの期間続けていただく予定でしょうか」に対する回答では、68%の方が10年以上と回答(回答者数:6,202人)。
- 出典:厚生労働省年金局「iDeCoを始めとした私的年金の現状と課題」(2019年4月12日)。24ページの「高齢夫婦無職世帯の収入・支出」のデータ参照。
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