コラム

先行きが見えない相場でこそ「積立」が有効な理由

先行きが見えない相場でこそ「積立」が有効な理由

まとめ

  • 経済の先行きへの不安を強く感じる場合には、積立投資が有効
  • リーマン・ショックがあった2008年からの3年間で米国の株価は暴落を経て元の水準に戻っただけだが、同期間に積立投資をしていた場合は資産が23.5%増加した
  • 株価が下落すると、それまでよりも安く購入することになるため、その後に株価が下落前の水準まで回復しただけでも評価額がプラスになる

世界経済の先行きが懸念され株価が大きく下落しそうなときには、しばらく投資を控えるべきでしょうか。

今回は、リーマン・ショックの少し前から米国株式に積立投資をしていた場合のパフォーマンスから、経済の先行きに不安を感じるときにこそ積立投資が合理的な選択肢である理由をお伝えします。

株価が元に戻っただけで、積立投資なら23.5%のプラスに

2008年に起こったリーマン・ショックで世界経済は大きな打撃を受け、株式相場も急落しました。 危機の震源地である米国では株価は2008年に大きく下落しましたが、2009年前半には底を打ち、2011年の初めにはリーマン・ショック前の水準に戻りました(図表1)。

2008年1月からの3年間でS&P500指数は暴落して元の水準まで戻っただけですが、同じ期間に同指数に毎月500ドルを積立投資していた場合のパフォーマンスを見ると、最終的な評価額は投資額の累計より23.5%増えるという結果になりました(図表2)。

図表1:S&P500指数(配当込)の推移(2008年1月末を100)
図表2:積立投資のパフォーマンス(毎月末に5万円投資)

積立投資は先行きが不安なときにこそ有効

積立投資は、有効な投資手法として古くから知られています。 株価が下落すると、それまでよりも安く購入することになるため、その後に株価が下落前の水準まで回復しただけでも評価額がプラスになるのです。

今回は相場が急落しその後回復するという局面にフォーカスして考えてきましたが、実際には相場の動きはランダムに近く、これから上昇するのか下落するのかは事前にはわかりません。 相場が上昇を続ける可能性も考えると、投資した後の一時的な価格の下落を気にしないという方は、予定している投資金額を一度に投資してしまうことも可能でしょう。

しかし自分が投資した後の相場下落が心配という方も多いのではないでしょうか。 そのような方にとって、タイミングを分けて投資する積立投資は、心理的な負担を軽減しながらも着実に投資額を増やしていける、資産形成のための合理的な方法だと考えられます。

世界経済の先行きに懸念があると言われている場合も、実際に危機が訪れるのか、何事もなく経済成長が続くのかは事前にはわかりません。 先行きに不安を感じるような場合であっても、仮に経済情勢が悪化したとしても「安く買えるチャンス」ととらえることができる積立投資は、打ってつけの投資手法ではないでしょうか。

図表などにおけるデータの出所および試算の前提
・各図表はリフィニティブ(旧トムソン・ロイター)のデータに基づきWealthNaviにて作成。
・2008年1月から2011年1月までの各月末のデータを利用。
・米国の株価として、S&P500指数(配当込)を2008年1月末を100に調整した値を利用。
・税金や手数料などは考慮せず、指数に直接投資できたと仮定して試算。

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