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いつ出金すればいいですか?

いつ出金すればいいですか?

WealthNaviで資産運用をしている人から、「いつ出金(資産を売却)すればいいですか?」というご質問をいただくことがあります。今回のコラムでは、いつ出金すべきかについて考えてみます。

「いつ出金すればいいか」という問いの背景には、相場を見てうまく売買したほうが、資産を持ち続けるよりも高いリターンが得られるのではないか、という考えがあるのかもしれません。

「相場を見て売買」は難しい

確かに、投資に関するアドバイスの中には、「相場の動きを見て、利益が出ているうちに売却しましょう」といったものもあります。

では本当に、相場を見て売買するほうが、より高いリターンを得られるのでしょうか?

より高いリターンを狙うには、「安く買って高く売る」必要があります。つまり、値上がりしそうな資産を予想して買い、売るタイミングを探ります。予想をつねに当て続けなければなりません。

このような売買で成功し続けるのはプロでも難しいと言われています。相場の動きはランダムで、先読みをするのは非常に困難だからです。

割安だと思って買い、価格が上がってから売るつもりが、予想に反して価格が下がってしまって売れなくなったというのは、投資の世界ではよくある話です。仮に売って利益が出たとしても、その後価格が上がり続ければ「売らずに持ち続ければよかった」と後悔するかもしれません。

「長期」でリターンを狙うのが長期投資

さらに言えば、「相場の動きを見たほうがいい」というアドバイスは、短期売買を前提としています。こうしたアドバイスは、WealthNaviのような「長期・積立・分散」の資産運用には当てはまりません。

「長期・積立・分散」の資産運用は、長期にわたり、運用資金をコツコツ積み立てながら、投資先を世界中のさまざまな資産に分散する手法です。

世界中の資産に分散投資をするので、相場の動きに影響を受けて、運用資産のリターンは短期的にはプラスになったりマイナスになったりします。しかし、世界経済が中長期的に成長を続ければ、10年、20年といった長期では資産を増やすことができるでしょう。プラスのリターンもマイナスのリターンも受け入れながら、文字通り「長期」でリターンの最大化を図るのが長期投資なのです。

長期投資では相場を気にしなくていい

短期売買と長期投資のリターンの狙い方(イメージ図)

短期売買と長期投資のリターンの狙い方(イメージ図)

もし運用資金を途中で引き上げてリターンを得たとしても、売却益には、税金がかかります。再び運用する場合には、支払った税金分だけ運用できる資産が減ることになり、リターンがリターンを生む「複利効果」を十分に生かすことができません。

使う時期までは出金を考えなくていい

このように、「長期・積立・分散」の資産運用では、資金を使う時期がくるまでは、出金を考えなくていいでしょう。現役時代は、将来に備えて収入の一部を蓄え、退職後に蓄えた資産を少しずつ取り崩しながら運用を続けていきましょう。

資産を取り崩すのは退職後

資産を蓄える時期と使う時期(イメージ図)

資産を蓄える時期と使う時期(イメージ図)

資産を蓄える時期でも、大きな買い物や子供の教育資金など、出金する必要に迫られることがあるかもしれません。何か大きなイベントがあったときは使う分だけを出金し、再び淡々と資産を蓄えていくことをおすすめします。

短期的な相場の動きは気にしすぎず、じっくりと「長期・積立・分散」の資産運用を続けていきましょう。

参考: リターンがリターンを生む複利のチカラ

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