コラム

「相場の先行きが見えませんが、いつ底を打ちますか?」

「相場の先行きが見えませんが、いつ底を打ちますか?」

10年、20年といった長期で資産運用を行っていると、相場の大きな下落に何度も遭遇します。相場が下落する時期は「損が広がり続けているのですが、相場はいつ底を打ちますか?」「まだしばらく下がりそうなので、相場が底を打ったのを確認してから投資したいです」といった声もいただきます。

では、相場が最も下がったポイントである「相場の底」を見極めることはできるのでしょうか。

相場の底を見極められる?

これからご紹介するのは、過去にあった実際の株価(世界の株価指数※1)の動きをグラフにしたものです。ある時点までの相場の動きだけを見て、「相場の底」、つまりこの先これ以上は相場が下がらないか見極めることはできるでしょうか。

ケース①
少し前からじわじわと下落傾向にあった株価が、ある日から3日間で大きく下がり、その後2日間で急落前の水準に戻りました。次の図版で示したポイントが相場の底で、株価はこれより下がらないでしょうか。

実際には、ここは相場の底ではありませんでした。

実際には、ここは相場の底ではありませんでした。

ケース②
その後、株価はさらに大きく下落し、少し上昇しました。ここが相場の底でしょうか。

ここも相場の底ではありませんでした。

ここも相場の底ではありませんでした。

ケース③
株価はもう一段下落した後、②の水準まで回復してきました。ここが相場の底でしょうか。

やはりここも底ではありませんでした。

やはりここも底ではありませんでした。

ケース④
株価はさらに下落しました。その後、1カ月以上、緩やかに上昇を続けました。ここが相場の底でしょうか。

ここも底ではありませんでした。

ここも底ではありませんでした。

ケース⑤
その後、株価はさらに低い水準まで下落した後、またじわじわと上昇してきました。ここは相場の底でしょうか。

ここが底でした。

ここが底でした。

ここまでお見せしたのは、2008年8月から2009年3月までの8カ月間の、世界全体の株価の動きです(※1)。
2008年9月にリーマン・ショックが起こり、株価は大きく下落しました。

期間を10年に延ばして見てみましょう。

後から振り返ると、相場の底は簡単にわかります。

ただ、底ではないかと思った後さらに下落した経験を何度もすると、実際には底を打って上昇していたとしても「また下落に転じるのでは」と考えてしまうのが自然でしょう。ここが相場の底だったと確信できるのはずっと後になるはずです。
実際に相場が大きく動く中で、底を見極めることは非常に難しいと言えます。

底がわからないから「淡々と続ける・積み立てる」

相場が下がり続けているときにお客様からいただくご質問にお答えします(※2)。

Q. このまま投資を続けていると損がもっと広がりそうなので、一度投資をやめるほうがいいでしょうか?

先ほど見てきたように、相場がいつ底を打つかはわかりません。

「しばらく相場が下落し続けて損がもっと広がるのではないか」と恐れて売ったものの、実はその時期が底だったということもよくあります。その場合、相場の回復によって損を取り戻すチャンスを逃してしまうことになります。

相場の動きを予想して行動するのではなく、淡々と投資を続けることでこうした結果は避けられます。

Q. まだしばらく下がりそうで怖いので、相場が底を打つまで積立を中断したいです。

買った後で大きく値下がりするのが怖いので、一度積立を中断し、相場が底を打ったのを確認してから再開したいという方もいらっしゃるでしょう。しかし相場の底はわからないため、安心して再開しようと思えるのは相場がかなり上昇した後になりそうです。

相場が下がっているときは、資産を安く買えるチャンスです。相場が下がっているときに積立をやめ、回復してから再開すると、高いときにだけ買うことになってしまいます。

積立を続け、相場の底に近いタイミングでも着実に買うことができれば、相場の回復によるリターンを得られます。

Q. 相場の底を狙って買えば効率的にリターンを得られますか?

相場の底で買うつもりでも、ずっと手前で買ってしまったり、逆に待ちすぎて買いそびれることもよくあります。

積立投資を続けているとどうでしょうか。相場が回復した後で振り返ると、相場の底に近いタイミングでも資産を買えていて、相場回復によるリターンを得られているはずです。

先ほどの最後のグラフを見ると、①~⑤のどこで買ったとしても、10年後に比べると十分に割安なことがわかります。相場の底にこだわる必要はなく、積立投資でこの期間にしっかりと投資に資金をまわすことをお勧めします。

相場が大きく動くときも方針を変えず、積立をしている方は続けながら、淡々と資産運用に取り組むことをお勧めします。

  • 世界全体の株価の動向を表す代表的な指数である「MSCIオール・カントリー・ワールド・インデックス(MSCI ACWI、配当込み)」を使用。各ケースの期間は次の通り。
    ケース①:2008年8月4日~9月19日
    ケース②:2008年8月4日~10月14日
    ケース③:2008年8月4日~11月4日
    ケース④:2008年8月4日~2009年1月8日
    ケース⑤:2008年8月4日~2009年3月30日
    期間10年:2008年8月4日~2018年8月1日
  • 投資の意思決定は最終的にお客様のご判断となりますが、ここでのご回答を参考にしていただければと考えています。

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